さくらの妊活備忘録

アラサー夫婦の妊活を備忘録として綴るブログです。

#1-01 不妊治療を知る

まずは、不妊治療の当事者となるよりも前の私が、不妊治療という概念を知った大学生の時の話。もう10年以上ものこと。

 大学の倫理系の授業で、テーマは出生前診断
その周辺知識として、不妊治療が紹介された。世の中には不妊に悩む夫婦がたくさんいること、ホルモン注射の痛みなど身体的負担が大きいこと、頻回な通院のため仕事との両立が難しいこと、治療法によっては多胎となる可能性が高いこと、保険適用にならず高額であるにも関わらず必ずしも妊娠できるとは限らないこと、そしてもちろん精神的負担がかなり大きいこと、初めて知ったことがたくさんあった。
 当時ハタチ前後の無知な私にはなかなかインパクトのある内容だった。
もちろん妊娠は授かりもので、希望通りにいかないものだとは知っていたつもりでいた。でも、妊娠を望む夫婦が希望通りにいかない過程について具体的に想像したことは無かった。結婚できなかったらどうしようと不安に思うことはあっても、子供ができなかったらどうしようなんて考えたこともなかった。
 不妊治療の現実(のごく一部)を知って、色々考えた。もし将来結婚してずっと子供ができなかったら、私も不妊治療を始めるのだろうか。お金は足りるだろうか。辛い治療に耐えられるだろうか。もしダメだったらいつ諦める? 両親はがっかりするに違いない。子供のいない夫婦だけでどうやって数十年を過ごせばいいのか、全く想像がつかなかった。

 また、出生前診断についてもこの時初めて知った。
障害児は生まれない方がいいのか?
命の選別?
そもそも、生命ってどこから?

この授業を受けて本当によかったと心から思う。
もしこの授業を受けずに、不妊治療について何も知らないまま結婚して不妊の壁にぶちあたっていたらと思うと、ぞっとする。
あの時の先生に御礼を伝えたい。